
「このままで、将来どうなっちゃうんだろう…」
僕は5年半、調理師として働いてきました。料理長まで経験しましたが、手取りは15〜17万、有給も賞与もなし。休日は月に数日、毎日10時間以上働くのが当たり前。
最初は「好きなことを仕事にできて楽しい」と思っていたけれど、年齢を重ねるごとに見えてきたのは、不安だらけの未来でした。
- このままじゃ結婚なんて夢のまた夢
- 友達や恋人との時間もほとんど取れない
- 歳を重ねても給料は上がらず、身体も精神も持たない
同じように悩んでいる20代の調理師の方の、背中を少しでも押せたら嬉しいです。
①調理師として働いていた僕のリアルな日常

「料理の道に進みたい」という思いで始めた調理師の仕事。でも実際の現場は、想像以上に過酷でした。ここでは、僕が実際に経験してきた働き方や生活の実態について、リアルな日常をお伝えします。
昼~夜中まで10時間以上労働が当たり前
調理師として働いていた当時、1日の労働時間は平均で10時間以上。
ディナーのみの営業だったため、お昼過ぎに出勤して仕込み、ディナー営業、そして片付けまでノンストップ。
営業が終わってからも翌日の仕込みを行い、片付けをしていたら10時間は超えていました。
繁忙期となると、15時間以上も職場にいたことがありました。
給料は15〜17万、ボーナスも有給もなし
月に200時間以上働いても、手取りはわずか15〜17万円。
料理長になっても少し給料が増えただけ。
サービス残業もよくありました。ボーナスも有給もなく、生活は常にギリギリ。
同年代と比べて、収入も待遇も明らかに低い──そんな現実がずっと心に引っかかっていました。
休日は月6日以下、休んでも疲れてるだけ
月の休みは多くても6日。
休日は身体を休めるだけで終わってしまい、何もする気力がなかった。“心が休まる”という感覚は一切なかったです。
むしろ、「次の日はもう仕事か・・・」という気持ちがストレスになっていました。
“働くために生きている”ような感覚でしたね。
②将来に不安を感じた瞬間3選

働き続けるうちに、少しずつ心に生まれていった“違和感”や“焦り”。「このままで本当に大丈夫なのか?」と強く思った出来事を、僕の経験から3つご紹介します。
結婚?家庭?休みがなくて考えられなかった
仕事に追われる日々で、彼女との時間も取れず、結婚という言葉すら遠い世界の話に思えました。
「この給料で家庭を支えられるのか?」「子育てなんて無理だろうな」──そんな不安が頭にありました。
未来の明るいビジョンが見えるはずもなく、当時は結婚願望が皆無でした・・・。
「このまま40代、50代まで厨房にいるのか?」という恐怖
職場には、腰を痛めながら働き続けている人が多くいました。そして、ほとんどの人が独身という環境。
その姿を見て、「10年後の自分の姿なのかもしれない」と思ったとき、背筋が凍るような気持ちになりました。
「そんな未来は嫌だ」と強く思い始めました。
周りの友達との生活ギャップに気づいた瞬間
個人的にこれが1番きつかったです。
友達や知り合いは、デートや旅行、家族との時間を楽しんでいる。
そんな中、自分は「少ない休み、手取り15万、ボーナスと有給なし」。
他人と比較してしまい、「自分だけが取り残されている」ような劣等感を常に抱いていました。
③転職を決意するまでに悩んだこと

転職したいと思っても、すぐに踏み出せる人は多くありません。僕も同じでした。ここでは、実際にどんな悩みや不安があったのかを正直にお話しします。
「今さら他の仕事なんてできるのか?」
パソコンも詳しくないし、スーツなんて着たことがない。
「今さら転職して通用するのか?」と本気で思っていました。
でも実際には、礼儀や責任感、体力などの“社会人スキル”は十分に通用する武器だったと後から気づきました。
「調理師以外に何ができるのか分からない」
「調理師しかやってきてない=他に仕事はない」と思い込んでいましたが、実際は違いました。
未経験歓迎の仕事、接客スキルを活かせる職種、体力を評価してくれる職場──選択肢はたくさんあったんです。
でもこのままでは変われないと思った
環境を変えるのは怖かったけど、「このまま何もしなければ、10年後も同じ生活」
そう思った瞬間に、“変えないこと”の方がリスクだと気づきました。
だからこそ、転職を決意しました。
④調理師が転職して感じた3つのリアルな変化

「転職して本当に良かった」と今なら言えます。調理師からパソコン関係の仕事に転職しましたが、実際に何がどう変わったのか?生活や心の余裕、人間関係などの変化を3つにまとめてみました。
土日休み・残業ほぼなし
転職してからは、本当に週末が楽しみになりました。
基本的に定時上がり、仕事終わりでも自分の趣味に没頭できるようになり、
「こんな世界があるのか」と感動したことは今も覚えています。
月給が少し上がり、生活に余裕ができた
手取りが数万円上がっただけで、気持ちがだいぶ楽になりました。
好きなものを買える、外食できる、貯金できる。
今まで避けてきたことができた。小さなことだけどそれがすごく嬉しかったですね。
友達や恋人との時間が持てるようになった
プライベートが充実すると、「働く」こと自体が前向きなものに変わった気がします。
大事な人との時間が増えたことは、今までのストレスから解放されて心が安定する大きな力になりました。
⑤20代で調理師を辞めたい人へ。僕から伝えたいこと

今、あなたが「辞めたい」と思っているのなら、それは甘えではありません。かつて同じように悩んだ僕からあなたへ伝えたいことがあります。
僕もかつては、「辞めたくても辞められない」と悩んでいました。
でも行動してみて分かったのは、環境を変えるだけで人生は変えられるということ。
もちろん、調理師の仕事を否定するわけじゃない。むしろ、料理はとても楽しいと感じていました。
でも、仕事をしていて「これ以上働くのはつらい」「将来が不安すぎる」と感じているなら、転職は未来を変える一つの手段です。
このブログでは今後、
- 調理師の経験を活かせる転職先
- 調理師におすすめな転職サービスの比較
- 転職前にやっておくべきこと
などを実体験ベースで発信していきます。
次の記事も、きっとあなたのヒントになると思います。
「調理師から異業種に転職するには?未経験OKなおすすめ職種7選」というテーマも今後書いていきますので、ぜひ次の記事もチェックしてみてくださいね。